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百記徒然袋【十勝日誌】

十勝・帯広からお送りします。食べること、ふと思ったこと、映画のこと・・・ 少しだけ仕事のこと。

硫黄島からの手紙【Letters from Iwojima】

硫黄島

評価:2,000円
出演:渡辺 謙、二宮 和成、井原 剛志・・
監督:クリント・イーストウッド

ストーリー
戦況が悪化の一途をたどる1944年6月。アメリカ留学の経験を持ち、米軍との戦いの厳しさを誰よりも覚悟していた陸軍中将・栗林が硫黄島に降り立った。着任早々、栗林は本土防衛の最期の砦である硫黄島を死守すべく、島中にトンネルを張り巡らせ、地下要塞を築き上げる。そんな栗林の登場に、硫黄島での日々に絶望していた西郷ら兵士たちは希望を見出す。だが、一方で古参の将校たちの間で反発が高まり…。

***************
硫黄島二部作の第二弾、日本側から見た硫黄島戦です。
これは、「父親達の星条旗」を見ていなくても見るべきです。なにせ全編日本語ですから感情移入もし易いですよ。
外国人の監督映画でありがちな変な日本人の表現等もありません。(映画「パールハーバー」での鳥居の下での作戦会議は笑ってしまいました)


どうしてこのような映画がアメリカ人の監督に出来てしまうのか・・・日本人の兵隊達が考えていたことが良く分かります。
まだ見ぬ我が子への思い、妻への愛情・・・

米兵捕虜が持っていた母親からの手紙、「正しいと思うことを続けなさい。」それは日本の母からの言葉と同じ。みんな同じ思いを持って戦ったんです。

前作の様な派手な戦闘シーンはありません。全編彩度を落としたトーン、鮮やかなのは血と爆撃の炎だけ・・・
その分ジーンと彼らの思いが伝わって来ます。

**********
栗林中将、西大佐・・お二人とも海外生活を経験され欧米人の考え方その他を知っていた方、5日で陥落出来ると考えていたアメリカに36日も抵抗し続けた。「情報」というものについても考えさせられました。

***********
「何年もたった後、人は君たちのことを思い出し、祈ってくれるはずだ」(作中の台詞)
終了後のロビーで50過ぎと思われる方達の話が聞こえました。
「硫黄島って北方領土と同じで帰ってきてないんでしょ?」
嘆かわしい認識です。

***********
エンドロールが終わり会場が明るくなって立ち上がったら会社のBTさんがいました。
涙見られなくて良かった・・・




栗林中将の訣別電
戦局遂に最期の関頭に直面せり、十七日夜半を期し小官自ら陣頭に立ち皇国の必勝と安泰を念願しつつ全員壮烈なる攻撃を敢行する。敵来攻以来、想像に余る物量的優勢をもって陸海空より将兵の勇戦は真に鬼神をもなかしむるものがあり。しかれども執拗なる敵の猛攻に将兵相次いで倒れたためにご期待に反しこの要地を敵手にゆだねるやむなきに至れるは、まことに恐懼に堪えず幾重にもお詫び申しあぐ。

今や弾丸尽き水枯れ、戦い残るもの全員いよいよ最後の敢闘を行わんとするにあたり、つくづく皇恩のかたじけなさを思い粉骨砕身また悔ゆるところにあらず。
ここに将兵とともに謹んで聖寿の万歳を奉唱しつつ、永久のお別れを申しあぐ。防備上に問題があるとすれば、それは米国との物量の絶対的な差で、結局、戦術も対策も施す余地なかりしことなり。

なお、父島、母島等に就いては同地麾下将兵如何なる敵の攻撃をも断こ破砕しうるを確信するもなにとぞよろしくお願い申し上げます。
終わりに駄作を御笑覧に供す。なにとぞ玉斧をこう。

国のために重きつとめを果たし得で 矢弾尽き果て散るぞ悲しき
仇討たで野辺に朽ちじ吾は又 七たび生まれて矛を報らむぞ  
醜草の島にはびこるその時の 国の行く手一途に思う

西大佐はエンドロールで「BARON NISHI」になっていました。
この方は当地十勝の陸軍軍馬補充部十勝支部にも配属されていたようで、映画中にも首から下げていた愛馬「ウラヌス」のたてがみが、1990年、アメリカにおいて発見され、現在では軍馬鎮魂碑のある北海道・本別町の歴史民俗博物館に収められている。
とのことでした。
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  1. 2006/12/09(土) 15:18:46|
  2. MOVIES
  3. | トラックバック:9
  4. | コメント:4
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コメント

西 竹一と「ウラヌス}号

1930年にイタリアで愛馬ウラヌス号に出会う。ウラヌス号は陸軍から予算が下りず自費での購入であった。ウラヌス号と共にヨーロッパ各地の馬術大会に参加し、数々の好成績を残す。さらに陸軍騎兵中尉時代の1932年に参加したロサンゼルスオリンピックでは、ウラヌス号を駆って馬術大障害飛越競技に優勝して金メダルを受ける。これは日本が馬術競技でメダルを獲得した唯一の記録である。この時のインタビューに「我々(自分とウラヌス号)は勝った」と応じ、当時の日本人への敵愾心を越えて世界の人々を感動させた。西はバロン西(Baron=男爵)と呼ばれ欧米、とりわけ社交界で人気を集めた。

男爵・西家の嫡子として車を趣味にもし、性格も至って鷹揚、天真爛漫サッパリし、いわばネアカであったと生前に交流のあった人たちは証言する。

硫黄島が陥落寸前にアメリカ軍が「バロン西、西大佐、投降して下さい。私達は貴方を殺したくない。」
と呼びかけたとか。

でもこの話は、記録に残っていません。真実は闇の中ですね。
  1. 2006/12/12(火) 21:20:28 |
  2. URL |
  3. kotetsu #vwGKU68.
  4. [ 編集]

この話、前にチラッと耳にした事があったんだけど
まさかアメリカの監督が映画にするとは思ってもいなかった・・・。
でも、国内外で相当高い評価を得ているらしいですよね。
観に行こうかな~。
  1. 2006/12/12(火) 12:03:32 |
  2. URL |
  3. K #ax4px7aw
  4. [ 編集]

硫黄島は当然日本ですね。
今は民間人は住んでいませんが自衛隊がいるはずです。
  1. 2006/12/10(日) 00:14:09 |
  2. URL |
  3. HUMMER #mhHnbLW6
  4. [ 編集]

ボクも是非、観たいと思ってる作品です。

たしか・・・栗林中将の手紙が本に成ってる思います。
それと、硫黄島は東京都小笠原村に返還されていたんじゃ無かったでしょうか?
  1. 2006/12/09(土) 21:26:08 |
  2. URL |
  3. テムジン #cYPQwWac
  4. [ 編集]

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